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「おい永嶺、いったいどうしたんだ。その飲み方、悪酔いするぞ」
「……」
「もうやめとけ。お前、顔色もよくないし見るからに疲れてるぞ」
「疲れてなんかいないよ。ただ少し時差があるだけだ」
「時差? どこか行ってたのか?」
「……ああ」
「時差ってことは海外か? どこに行ってたんだ?」
「アメリカ」
ああ、そういえばロスに栄詳の関連会社があるとか言ってたな。
「そうかお疲れさん。なら、なおさらもう帰って休め」
かなり酔ってるな。ほんとに休ませた方がよさそうだ。
「おい、もうそろそろ……」
「自分の部屋に戻ると思い出してしまうんだ」
「は? 」
「以前話しただろ。俺、見たことに対する記憶力が妙にいいんだ。だからなんだかまだそばにいるような気がして、でも実際はいなくてーーー」
「いるって、誰が? 」
確か一人暮らしだよな? まさかこいつの部屋に幽霊でも出るのか!?
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