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その間にもセーターの裾から手が忍び込み、背中を滑るように這っていく。
「れ、」
ぷち、という音と共に急に胸元に解放感を感じ―――
「あああっ」
掌で優しく丸みに触れられて、しびれるような気持ちよさが一気に全身を貫いてしまった。
「おっと」
バランスを失い彼の上に倒れこみそうになったのを怜が受け止めてくれる。
「もう、イタズラしないで」
「イタズラじゃないよ。この2日間、仕事と理佐ママの突然の訪問でまったく余裕がなかったからさ」
「よ、よゆう?」
真面目な顔してるのにやわやわと掌でセーターの中を撫でまわしてくるから言ってることが頭に入りません!
「そう。そちら方面がようやく落ち着いたら、こちら方面でいかに渇望してるかを思い出した」
表情と口調は冷静な現状分析みたいだけど、手が! 言ってることとやってることが違いすぎ!
「あ、ちょ、ダメ、」
イタズラな手が違うところへ潜り始めた。
「おっと、渇望してるのは俺だけじゃないな」
「誰の、せい……」
「ソファの上じゃやはり窮屈だ」
起き上がりながら怜は 「俺がいかに理佐だけだったかよーく理解してもらうから」 と耳元に囁いてきた。
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