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 ……ま、いっか。  怪我もほぼ治ったし、チームも決勝に行けたし。 「駄菓子屋さん行こー!」  小学生くらいの男の子と女の子が数人、わいわい走ってきた。 「あっ……」  その中のひとりの女の子を、俺は知っている。  あの時と同じ赤いワンピース姿。  もちろん怪我などしていない。  その子に話しかけたい衝動に駆られたが、我慢する。  あの子は俺を知らない訳だから、話しかけられてもビックリするだけだろう。
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