2/5
前へ
/18ページ
次へ
「また明日なー」 「おう!」  次々とクラスメイトが教室から出ていく。  俺も部活に行くとするか。  校舎から出ると、目の前に何かが落ちた。  ん? なんだこれ?  その何かを凝視する。  シルバーの丸い物体。  ところどころにサビがあるから、新しいものではなさそう。  どこから落ちてきたんだろう?  見上げてみたけど、どこの窓も開いていない。  手に取り、上にある突起部分を押してみた。  蓋が開いて、出てきたのは時計の文字盤。  懐中時計ってやつか。  時刻は16時15分で、実際の時間と同じだ。  古いけど狂ってはいないらしい。  しかも、なんかこれ……かっこいいじゃん。  俺はそれを鞄に入れた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加