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「何やってんだっ! そんなんじゃ試合で活躍できないぞ!」
白と黒のボールを追いかける俺と、怒鳴る監督。
紅白戦の最中、俺は大事なシュートを外した。
「いやー、さっきのは無いわー」
チームメイトが笑いながら、タオルで汗を拭う。
「うるせぇ」
俺はスポーツドリンクを取り出し、ゴクゴクと飲んだ。
ドリンクを鞄の中に戻そうとしたとき、さっきの時計が目に入った。
「なにそれ?」
「さぁ。拾った」
時計の蓋を開け、突起部分を指でいじる。
時間調整をする為のものだと思うが、なぜか左にしか回らない。
時間狂わせて戻せなくなるじゃん。
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