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麻美は発症して以来、文句も言わずに病院で食事に関する講習を受け、それをきちんと守り続けている。
だから基本的に味付けの薄い、たんぱくな物ばかりを選んで食事をしていた。
彼女は昔からとにかく穏やかで、いつも笑っていて、どんな時も場を和ませ、そして我慢強い。
双子だけれど、昔から活発だった衣美と性格がまるで違う。
――もし、発症したのが自分だったら。
衣美は時々それを考えるけれど、自分ならきっと麻美のように受け入れることはできないだろうと、いつも思っていた。
そしてそんなある日。
事件は起こった。
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