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「そうだ。そして今、我々の手にはその現象の一端に触れることが出来る可能性を秘めた書物があるのだ。これを試さずして、日々はなんのために存在した? そもそも、本当にやるかなどといった質問そのものが愚問と思うがいかがかな!?」
もう一度下から、今度は不気味に口の両端が吊り上った笑みのおまけ付きで迫られたフィリアは、これ以上ないというくらい何度もぶんぶんと頭を振った。
「……ふむ、君もわかってくれたようだね。嬉しいよ。では早速始めよう」
そう言ってカザンは、自分たちが立っている地面――魔方円の上に、いくつかの物品を置き始めた。
雌牛をかたどった土製の模型に、七つの白い人型と、七つの赤い人型を模した紙。
そして迷路のようなものが書かれた地図。
「おのぉ~……これは、いったい何ですか?」
「まぁまぁ気にするな、あとから説明するから。とりあえずフィリア君はそれらを、私が言うように並べてくれるかね?」
「はぁ……」
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