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どうも様子がおかしい。明二は恋人ができたつもりでいるが、相手はそんな気はないのかもしれない。恋愛経験がないぶんその可能性はあるぞ、と勘ぐった。
それとも、もしかしたら、だまされているのかもしれない。高価なプレゼントを貢がされているだけの関係だとしたらと、敬一は心配した。
痩せた、と思ったのも、単に食費を削った末の結果なのだとしたら喜べない。
――ここまでなら、それほど深刻には感じなかった。
しかし――。
帰り際にたまたま明二がトイレに立った際に、壁に貼ったプリクラ写真が目に留まり、敬一の疑惑は大きくなった。
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