第2話 ありのままに

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梛音がキラキラさせた目でこっちを見てる……何だろう?嫌な予感しかしないぞ。 「憐、代わりに授業に出て!」 「えっ、いや駄目だろ。すぐにバレる。」 「大丈夫だって。 あの教授、生徒の顔なんて覚えてないし、出席だって名簿に丸付けるだけだし~。 まさか断ったりしないよね、れーんくん。」 梛音の瞳が、“断るなんて許さないよ”と言っている。 『目は口ほどに物を言う』とは良く言ったものだ。 元凶は誰か?そう俺だ……。 「……分かったよ。だからそんな目で見てないで、冷めない内に朝飯を食ってしまってくれ……」 満面の笑みの梛音…今朝起きた時は天使だったのに……今は悪魔に見える……。 ふっ、どっちにしたって俺が逆らえないのは同じだけどな。
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