第1章

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私は柚乃ちゃんを連れて自宅へ帰った 「パパが来るまでここで待とうね」 柚野ちゃんはソファにちょこんと座ってる 帰り道寄ったスーパーで買った材料で お通じが良くなる野菜と果物のジュースを作った 「柚乃ちゃん、ジュース作ったよ 一緒に飲もうね…」 一口飲んだ柚乃ちゃんは 「おいちぃ…」 「良かったぁ…柚乃ちゃん、このジュースはね 今日みたいにお腹が痛くならないように 毎日飲むといいんだよ… 少し多めに作ったからお家でも飲んでね…」 「はーい…」 「お返事いいわね… 柚乃ちゃん、絵本読もうか…?」 本棚にはお気に入りの絵本が何冊かある 小さい頃パパと一緒に読んだ 大切な思い出がいっぱい詰まっている 柚乃ちゃんを抱っこして絵本を読んだ ページをめくるたび キャッ!キャッ!と喜ぶ姿がかわいい 楽しい時間はあっと言う間に過ぎ 柚乃ちゃんは私の腕の中で眠っている その時電話が鳴った 「もしもし…」 『長坂です…遅くまですみません… いま仙台に戻りました』 「お疲れ様です…いま柚乃ちゃんは眠ってるんです 起きたら、お宅までお連れします…」 『迷惑でなければ迎えに行ってもいいでしょうか…』 「全然かまいませんけど… えーと長坂さんの事務所の近くに 人気のケーキ屋さんがあるのわかります?」 『えぇ…最近出来たとこですよね?』 「そうです…そこの角を曲がったところにある 青いマンションです…」 『青いマンション?』 「ちょっと珍しいからわかると思うんですけど」 『わかります…』 「そこの5階の505の鈴木です…」 『わかりました…これから向かいます』 私は柚乃ちゃんをソファに寝かせ さっきのジュースをペットボトルに詰め 持ち帰り用に用意した
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