第10章

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翌朝、希愛ちゃんと柚乃ちゃんは 朝から楽しそうに食事をして 時間通りに出掛けて行った 今日は雄平さんが検査日という事で 私は病院には行かず ゆっくり家事をする事にした 「今日は柚乃ちゃんの好きなもの 作ってあげようかな… オムライスと…フライドポテトしかないか」 柚乃ちゃんに何が食べたい?と聞くと ほぼ100%の確率で 「たまご!」「ポテト!」と答える 「フッ…好きだよね…」 思い出してつい笑ってしまう 私はダディから教えてもらったリハビリをしながら 柚乃ちゃんの事を考えて楽しい気持ちになっている 1日も早く復帰したいと言った私に 「優愛が耐えられたら1ヶ月で復帰もあり得るぞ」 そう言ってリハビリのメニューをくれた 結構キツくて辛いそのメニューをする時 私は柚乃ちゃんと希愛ちゃんのやりとりを 思い出しながらやる事にしてる 辛さを忘れて吹き出してしまうくらい 希愛ちゃんが何かとツッコミを入れる わかってるのか、わからないでやってるのか 柚乃ちゃんとのコンビが抜群だ 雄平さんが入院して、いない寂しさを 紛らしてくれてる希愛ちゃんに感謝 きっといい保育士さんになれると思う ブーブー 私のスマホが震えてる 『お姉ちゃまぁ?希愛だけど…』 「希愛ちゃん?どうしたの?」 『あのね…今日の柚乃ちゃんのお迎えなんだけど… ちょっと遅れそうなの…』 「お迎え?大丈夫だよ…私が行けるから」 『お姉ちゃま大丈夫?』 「柚乃ちゃんは無茶しない子だから こんな私でもお迎えくらいなら大丈夫だよ それよりごめんね…いろいろ気をつかわして…」 『こんな時こそ希愛が頑張らないと… いいとこ見せとかないとね… ダディに希愛も役に立つんだよって わからせなきゃ』 「希愛ちゃんたら…」 『じゃ、お姉ちゃまお願いしま~す 20時前には帰りま~す』 柚乃ちゃんはふざけて歩いたりしない子だから 杖をついた私でもお迎えくらいなら大丈夫 お迎えに行くとなったらゆっくりもしていられない さぁ洗濯しなきゃ
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