第10章

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結局私達は、カナくんが梨花ちゃんという子と 結婚する条件として 婿養子となり病院を継ぐ事を出されても カナくんの気持ちを尊重して 喜んで送り出してあげるという事だけを決めた カナくんも多少の不満はあるけれど 梨花ちゃんと生まれてくる子供と 家族になって守りたい… その気持ちの方が大きいみたいだ あとはダディが話を纏めてくれるだろう 話し合いが終わってマーモに電話しようと スマホを見たら メールがきていた (うまく話は出来た?お風呂に入ったら 柚乃ちゃんが眠そうだからもう寝るよ。 こっちは大丈夫だから安心して… おやすみ) それを見て安心した私は久しぶりにママと話をした ダディが急患で呼び出されたので 今日はママと一緒の部屋で寝る事にした 「ママは…私がお腹にいた時 辛い事がたくさんあったって ダディに聞いた事があったけど… 私を産む事に迷いはなかった?」 「知ったばかりの時はどうしよう…って思った 結婚しているわけじゃなかったから… 私が産む事で傷つく人も… 人生が変わる人もいるから… でもね…それでも私は産みたいって思ったの あなたのお父さんが本当に好きだったから… 一緒にいられなくても あの人との子供だって思ったら 産まないっていう事は考えられなかったの…」
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