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その時運ばれたのがこの病院だったんだ
意識が戻る事なく1週間後に息を引き取った
美咲ちゃんは泣きわめく事もなく
最後まで立派に見送ってあげてたんだ
最初の未遂の時から覚悟はしてたみたいなんだ
彼は優しいから…きっと自分の為に
こんな決断をしてしまうかもしれないって…
ふたりで頑張ろうって何度も話したみたいなんだけど
最悪の結果になってしまった
俺の責任でもあると思ってる…
何度か美咲ちゃんとも話したんだけど
会う度に避けられてる感じがしたんだ
だから…俺が助けられなかった事や
旦那さんを守ってあげれなかった事で
怒りや憎しみを持ってしまったんじゃないかって
俺は申し訳ない気持ちでいっぱいだったんだけど
疎遠になってしまったんだ…
最後は携帯の番号も変えたみたいで
繋がらなくなってしまってた
俺は美咲ちゃんの気持ちを思うと…
無理に探さない方がいいのかなと思った
あの時…何で探さなかったんだろう
側にいれば体の異変にも
気付いてあげれたかもしれないのに…」
雄平さんは悔しそうに手を握りしめている
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