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雄平さんの部屋を出てから1階の待合室を通って
正面玄関から出ようとした時
「優愛先生!」
受付の小関さんに声をかけられた
「お疲れ様です、どうしました?」
「あちらで、優愛先生を待ってる方が…」
そう言って待合室のソファを指さした
「あのパジャマの人?」
「そうです…先生が通られたら教えて欲しいって…」
「わかりました、ありがとう…」
パジャマを着て座っている女性の方へ近づいて行くと
「優愛先生ですか?」
「えぇ…あの…」
「突然すみません…鈴原美咲といいます…」
「美咲さん…」
「いま、お時間ありますか?」
「大丈夫ですけど、美咲さんはここにいて大丈夫ですか?
病室に戻ります?」
「ナースセンターには買い物をしてくると言ってきました」
「美咲さん、ひとりで大丈夫ですか?」
「先生もご存知ですよね…私の目…
まだ、何とかひとりでも歩けます…
でも、毎日少しずつ悪くなってる気がします…」
「美咲さん、病棟の面談室に行きましょう…
私がナースセンターで話しますから」
はいと言った美咲さんは
杖を持ってゆっくりと歩き出した
どうして美咲さんが私を待っていたんだろう
そう思いながら病棟へ向かった
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