第12章

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ナースセンターに着くと 「優愛どうした?」 珍しく内科にダディがいた 「患者さんと話がしたいんだけと 面談室を貸してもらえない?」 「面談室?空いてんじゃないか?」 ダディがホワイトボードを見ると 看護主任の中村さんが 「今日は予定ないですのでどうぞ」 「中村さん、ありがとう… 鈴原美咲さんと少しお話をしたいので あっ、美咲さん?ナナちゃんは?」 「病室でお昼寝してます… 買い物して来るからここで待つようにと メモを置いてきたのでナナは大丈夫です」 そうは言っているけど 「中村さん、ナナちゃんが起きてママを探してたら 面談室に連れてきてもらえますか?」 「はい、わかりました…ご心配なく…」 「すみません、お願いします」 美咲さんも頭を下げた どうした?と言う顔のダディと中村さんの前を通り 面談室に向かった 「美咲さん、どうぞ中に入って ここで話しましょ」 「優愛先生、お忙しいのに足止めしちゃって 大丈夫でしたか?」 「急ぎの用もないから大丈夫ですよ」 「あの…ナナが、すみませんでした… 雄平先生のところに行って来ちゃったって 言ってましたので…」 「まぁ…ナナちゃんは美咲さんに ちゃんと話したんですね しっかりしたお子さんですよね」 「隠し事はしないようにって いつも話してますから… ナナのパパになってくださいって お願いして来たなんて言ったので びっくりしてしまって 雄平先生にも迷惑かけてしまいました 看護師の前田さんに聞いたんですけど 優愛先生と結婚が決まってるって… それなのに…本当にすみませんでした」 「それでわざわざ待っててくださったんですか? ナナちゃんのママを思う気持ちがすごく伝わってきて いい子に育ってるんだなぁって思いました 本当に嫌な気持ちになんてならなかったですよ だから、気にしないでくださいね でも、良かった… 私も美咲さんとお話ししたかったんです」 美咲さんはビクッとして不安そうな顔で私を見た
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