第2章

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「優愛、その父親と親しくなったのか?」 ガクが不機嫌そうに言った 「親しくって…ご近所さんだもの」 「マモくん、優愛の近くなら 何かと便利なんじゃない?どう?」 「はい、ぜひお願いします 家賃はどうすれば…」 「家賃なんかいらないよ… 瑛さんのとこ助けてくれるんだから」 「そうはいきません… 普通に取ってください」 「優愛もいらないっていうのに 振り込んでくるし…似てるな… 岳ならラッキー!で終わるぞ」 「おじさんひどいなぁ… 俺だっていい大人だよ、常識くらいありますよ」 「そうか?」 「岳くんなら言いそう…」 「希愛!」 「ごめ~ん…でも本当のところはそうでしょう?」 「まぁな…」 「あの辺だと相場は10万位なんだけど… 私は半分で勘弁してもらってるの…」 「じゃ、明日クリーニングさせるから 明後日には入れるようにするよ… 来月から5万でいいかな?」 「ありがとうございます…」 「優愛が505で真守くんは503 実は俺がちょっと使ってて 家電も揃ってんだよ… ダブルベッドはあるけど シーツとか布団類は変えた方がいいだろ… 耀、明日ちょっと顔出して確認して揃えてやって」 「自分でしますから大丈夫です…」 「店もわかんないだろ?耀にまかせて…」 「真守くんの好みと違ったら許してね 最低限の物揃えておくわね 足りないものは次の休みに優愛付き合ってあげて」 「わかった… マーモ、ママ達の言う通りにした方がいいよ」 「じゃ、お言葉に甘えて… 耀おばさんお願いします…」 「樹おじさん!俺も住みたい!」 「岳は立派な家があるだろ… よその病院に来てるんだ せめていまは実家に住んで安心させてやれよ」 「俺だって優愛と同じマンションに住みたいよ…」 「たーおじさん、みんなお姉ちゃまが好きなのよ」 「そうかそうか…昔を思い出すな… 耀もそうだった…優愛もそうなのか…」 「お兄ちゃん…」 「本当の事だろ…なぁ瑛さん?」 「そうですね…あの時はいま俺がこうやって 耀と子供達と暮らせてる事が夢だった… 気がきじゃなかったですね」 「優愛も誰かと結婚するんだろうな…」 「まだしません… 本当に好きな人としたいから いまはまだいないもの…」 「まぁ誰かに、かっさらって行かれないように するんだな…なぁ岳くん?」 「おじさん…」
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