第2章

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「ゆーあ…その子の事、俺にも手伝わせて 近所になるんだし…」 「助かる…半人前の私ひとりじゃ 出来ない事もあるだろうし… マーモが近くに住んでくれるから心強いなぁ」 「そう言ってもらえるとうれしいよ」 「今度、柚乃ちゃんと雄平さんにも紹介するね」 「もう名前で呼び合ってるの…?」 「私が言ったの…お姉さんなんて言われたから そんな年じゃないからって…」 「そうだな…」 「そこは、そんなことないよ…じゃない?」 「ごめん…つい… そんな事ないよ、ゆーあはお姉さんだよ」 「今頃、遅い!」 ふたりで笑った マーモとは10年以上会っていなかったのに 一緒にいると昔に帰ったみたいで 肩の力がふっと抜けていく やっぱり家族みたいなのかな… 「ゆーあ、今度の休み悪いけど… 買い物とか付き合って…」 「そのつもりだったよ」 「ありがとう… マンションってそろそろ?」 「うん…次の信号過ぎたらすぐだよ マーモのホテルはどこ?」 「Kホテルだから俺も一緒に降りよう」 「時間も遅いからホテルまで乗っていけばいいのに」 「俺は男だよ、大丈夫」 マンションの前でタクシーを降りた 「じゃ、また明日」 「送ってく…」 「エレベーターに乗ったらすぐだよ」 「エレベーターに変なヤツがいるかもしれないし こんな時間だから…心配なんだ 送らせて…」 「じゃ、遠慮なく送ってもらいます」 ふたりでエレベーターに乗って 「変なヤツいなかったね」 「降りたらいるかも…」 「フフ…マーモったら…」 エレベーターを降りて部屋に向かうと 「雄平さん…」 ドアが開いて雄平さんが出てきた
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