第2章

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「優愛ちゃん…あっ…」 隣のマーモを見てる 「ちょうど良かった…マーモ こちらが柚乃ちゃんのパパの長坂雄平さんよ 雄平さん、今度このフロアに越してくる うちの病院の小金沢真守先生です 柚乃ちゃんの体調管理を一緒にしてもらう事になりました」 「小金沢です、宜しくお願いします」 「長坂です、宜しくお願いします」 「これからお出掛けですか?」 「明日の朝のパンを買い忘れて… コンビニまで…」 「柚乃ちゃんは?」 「もう寝てるので…」 「そうですよね…こんな時間ですものね…」 「優愛ちゃんはデート帰りかな?」 「えっ、違いますよ…いま実家の帰りです」 「てっきり彼とデートかと…」 「彼は幼なじみなんです…」 「そうでしたか…お似合いだったんで…」 「やだ…違いますよ…ねぇ…」 「俺はそう見えたならうれしいな」 「 マーモ…」 「じゃ、柚乃が起きないうちに行ってきます…」 「あっ、そうですよね…引き止めちゃって… 明日、7時半に伺いますね…」 「お願いします…じゃ、おやすみなさい」 「行ってらっしゃい…」 雄平さんは止まっていたエレベーターに乗った 「感じのいい人だね…」 「でしょ…とっても優しいパパなんだよ」 「ちょっと心配だな…」 「えっ…?」 「いや…何でもない…」 「マーモの部屋がここで私の部屋はここ… 送ってくれてありがとう…」 「いや…じゃ、ちゃんと戸締まりしてね おやすみ…また明日…」 「うん…おやすみ…」 私がドアを閉めてロックしたら マーモの靴音が離れて行った
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