第2章

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食堂でちょっと遅めの昼食をとっていると 「ゆーあもいまなんだ…」 隣の席に同じメニューがのったトレーを マーモが置いた 「マーモ…うん、食べそびれてた…」 「今日の夜、部屋に行ってみようと思うんだけど 寄ってもいい?」 「いいよ…ご飯食べてって あっ…今日オムライスだった…」 「オムライス?」 「うん…今日は柚乃ちゃんとオムライスって 約束しちゃったの…」 「彼も一緒?」 「雄平さん?帰りが遅くなるみたいだから 私が預かるの」 「そうなんだ…俺、オムライス好きだよ」 「本当?良かった…じゃ、待ってるから…」 「ありがとう…ゆーあの手料理初めてだな…」 「ちょっと…オムライスで手料理って でも…お口に合うか…」 「ゆーあが作ってくれるものは 何でも美味しいに決まってる 万が一口に会わなくても俺の口が合わせるよ」 「なにそれ…」 「ゆーあに作ってもらうっていうのが大事なんだよ」 「変なの…あっ、そうだ マーモってモテるんだね…?」 「ん?何?」 「あのね…看護師さんとか女の子達が マーモのこと王子って呼んでて みんな狙っているんだって」 「狙われても…狙って欲しいのは ひとりだけだからな…」 「えっ?」 「そうだ!今度の日曜日、買い物終わったら 映画でも観ないか?」 「わぁ…映画なんてずっと観てない… でも、部屋の片付けとか大丈夫?」 「男のひとり暮らしだよ…物なんて何もないよ… もしあったとしても… それよりゆーあと映画観た方がいいに決まってる」 「私もうれしい…観たいって思ってたのがあるの あぁ…でもマーモの観たいのでいいよ」 「俺は何も決めてないから…ゆーあに任せる」 「いいの?うれしい…じゃ、時間調べておくね」 「帰りに食事もしよう…その店も探しといて…」 「了解!」
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