第2章

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「柚乃ちゃん、出来たよ…本は片付けてね…」 柚乃ちゃんは読んでいた本をちゃんと本棚に戻した 「熱いからふぅふぅしてね」 「はーい…」 ふぅふぅしてから上手に食べている 「ママ…おいちぃ…」 「良かった…野菜スープもおいしいよ…」 ピンポーン 「パパ…」 「パパはまだだと思うよ…私のお友達かな?」 ドアを開けると 「ゆーあ…早過ぎたかな?」 「私達もいま食べ始めたところだよ…さぁ入って…」 「お邪魔します…あっ、この子が…」 「そう…長坂柚乃ちゃんよ… 柚乃ちゃん、私のお友達の…ん……マーモだよ」 「マー……モ?」 「マーモはゆーあだけの呼び方だったのにな…」 「ごめーん…でも、小金沢先生って言いにくいし…」 「冗談だよ…」 「マーモ…そこに座ってて…いま作るから 柚乃ちゃんも食べててね」 マーモのオムライスを作りながらふたりの様子を見ると 柚乃ちゃんの口の汚れをマーモがふいてあげてる… 「どーも…」 「どういたしまして…さぁ冷めないうちに食べて」 不思議にふたりとも自然に話してる 「マーモ…おまたせ…」 「わぁうまそう…スープもあるんだ…」 「ふぅふぅ…」 「ん?」 「さっき私が言ったの…熱いからふぅふぅして食べてって」 「柚乃ちゃん、ありがとう…」 柚乃ちゃんはにっこり笑ってる 「ゆーあ、おいしいよ…この卵がいいね… とろとろだ…柚乃ちゃん、おいしいね…」 「おいちぃ…」 なんかあったかい気持ちになった みんなしあわせそうな顔をしてる
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