第3章

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ご飯を食べて私が洗い物をしてる時 マーモが柚乃ちゃんを抱っこして絵本を読んでる もうすっかり気を許しているように 時々振り返ってマーモの顔を見て笑ってる ピンポーン 「パパ…」 「きっとそうね、はーい…」 ドアを開けると息をきらした雄平さんがいた 「遅くなりました…」 「慌てなくても大丈夫ですよ…」 「すみません…約束の時間過ぎちゃいました…」 時計を見ると20時を少し過ぎている 「雄平さん、そんな時は連絡ください… それならお互い時間を気にしなくてすみますから」 「そうだ、連絡も入れなくてすみません…」 「とりあえず入ってください… きっと食事もしてないでしょ」 「大丈夫です…いまコンビニで買ってきましたから…」 そう言ってビニール袋を見せてくれた 「雄平さん…カップラーメンですか?」 「はい…」 「いま作りますから…食べていってください」 「いえ…もう遅いので…柚乃…帰るよ」 「パパ…」 マーモと手を繋いで柚乃ちゃんがきた 「あっ、ええと…小金沢先生…でしたね? すみません…柚乃がお邪魔して…」 「こんばんは…お邪魔してたのは私の方です」 「パパ…マー…モ」 「ん?」 「私の事です…ゆーあが教えたから…」 「優愛ちゃんもだけど…あなた達はすごいですね 柚乃が手を繋いでる…初対面ですよね…?」 「ええ…さっき初めて会いました… 柚乃ちゃんは本当にいい子ですね… こんなに小さいのにきちんとしている…」 「親が頼りないんで子供がしっかりしてくれてるんです」 「そんな事ないですよ…しっかり子育てしてますね…」 「雄平さん、オムライスでもいいですか? それとも温かいうどんがいいですか?」 「すみません… それじゃ…あまり食欲ないのでうどんで…」 「お疲れなんですね…すぐ作りますから座っててください」 ほうれん草と少し多めのネギを入れたうどんを作った 雄平さんは疲れた様子で食べている 男の人ひとりで子育てをするのは大変なんだろうな… 時々でも私に出来る事を手伝いたいと思った 雄平さんは急いで食べて、柚乃ちゃんを連れて帰った
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