第1章

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「カナは理想が高過ぎて彼女にダメ出しばかりだよ 結婚まで行かないんじゃないか…」 「カナくんて理想高いんだ…」 「カナの理想は優愛だよ」 「私…?」 「優愛みたいに見た目も中身も ちゃんとしてなきゃダメだって… 優愛は完璧過ぎるからな…」 「どこがよ…カナくん私を買い被ってるわ…」 「フッ…」 「マーモ…何笑ってるのよ…」 「ごめん… 相変わらず、ゆーあはかわいいなと思って…」 「私はかわいくなんかないわよ…」 「優愛…真守くんが来てくれて良かったな… いろんな意味で優愛の良き理解者になってくれるよ 真守くん…仕事もだが、優愛の事も頼むよ」 「はい…私は昔から優愛の味方ですから…」 「マーモったら… あっ、そうだ… さっきガクから言われて思い出したんだけど おばあさまの法事、来週よね… 東京でするの?」 「あぁ… 母さんは旦那さんと一緒の墓に入りたいって 最期に言ったんだ… 長谷川先生はもともと東京の人で長男だから 向こうのお寺にお願いしてる 向こうは跡継ぎがいないから 俺が守っていかないとな… 優愛は忙しいだろうからガクと一緒に病院を頼むよ 俺と耀と姉ちゃんと健二さんで行くよ」 「希愛ちゃんも連れて行ってあげて ダディの子供なんだから… おばあさまも喜ぶわ…」 「優愛…お前もカナもハルも俺の子供だ…」 「わかってる…」 「でも、1人くらい孫を連れて行くか やっぱり、いちばん暇な希愛だな…」 「希愛ちゃん聞いたら怒るよ…」 「希愛ちゃんにはまだ会った事がないな… 奏海(かなた)くんと陽愛(はるあ)ちゃんも 小学生が最後か…変わっただろうね」 「二卵性だからそっくりではないけど やっぱり双子ねって思うところが いっぱいあるの… 小さい頃はカナくんは ママにそっくりだったけど いまは亡くなったパパに似てる… ハルちゃんがママに似てきたの…」 「じゃ、優愛と似てるんだね…」 「そうなんだよ… 耀と優愛と陽愛が一緒にいると 誰が誰だかわからなくなるよ 希愛だけ俺に似ちゃったからな…」 「じゃ、かわいいじゃないですか…」 「希愛ちゃんは女の子らしくてかわいいわ… 私の自慢の妹よ… 私にはあのかわいさがないからうらやましいわ…」 「優愛も充分かわいいよ…」 「かわいいって年齢じゃないわ…もう28よ…」 「早いよな…」
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