第1章

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人を操る、そんな力が僕にはあり。五歳位にふとした瞬間には使えていた、周りは案外気付きはしない様だ。 仮に、目の前に可愛い少女が居るとしよう。しかし単なる其は妄想に過ぎない、何故って言えば答えるにも躊躇してしまう理由がある。 歳は16歳位と思われる、しかし何故だろうか彼女は何時も操れはしない。 可笑しい、歳の歳月が経つ毎にまさか力が薄れてきているのか。 「ねぇ」 「えっ……?」 驚いた、少女の方から話し掛けてきたのだ。思わず耳を疑うも、肩を叩かれ咄嗟に振り返る。 そして耳元で彼女は囁く、信じるかは分からないけど私には心理。つまり、考えが読めるんだよと。 そう、少女は始めっから此方の思考を読み取り逆手に取っていた。 「でもっ、何で操られないんだ?」 「当たり前よ。私は時間さえも戻す力があるの、だからいくらでも操られる前に思考を戻しただけ」 納得する答えに、自身は呆然と立ち尽くした。
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