ある朝、起きると……

21/21
前へ
/21ページ
次へ
  オレは、玄関方向に向かって走った。   (1階まで行くには、時間が……)   頭の中で、つぶやきながらも、 いい答えが見付からない……。   その時――   『非常口』のドアが少し開いてるのが見えた。   オレは、そこに飛び込んだ。   直後、オレの体は―― 階段を越えて、空中に出ていた。   そして、そのまま池の中へ落ちた。       ドッカ――ン!!   その爆弾が、爆発したのだ。    こうしてオレは――死んだ。       後日の新聞紙面の見出しには――   『芥川賞作家、爆死』     オレのポケットに免許証が入っていたから、 身元が判明したのだった。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加