ある朝、起きると……

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  十分ほどして、ドアが開き、 さっきの女職員が現れた。   手には梱包された絵を持っている。   「はい、これをどうぞ」   オレに渡し、戻っていった。   オレは、その梱包をといて、 中の絵を確認してから……   梱包をしなおして、 その場に置くと、立ち去った。   別に絵がほしかった訳ではない。 確認したかっただけだからだ。   オレが得た、この奇妙な力の 確かさを――。     オレは有頂天になった。   (よ~し―― 次はいよいよ現金にするかな……)     しかし、次の計画は、じっくり立てて、 実行した方がいい。   一つ間違えば、とんでもない事に なるからだ。   オレは、いったん帰宅しようと、 歩きだした。
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