第1章

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 だが、世の中には社会のルールを守らずに、 真面目に生きている人に不利益を被らせるヤツがいる。  その最たるものが横入りだ。  ただでさえ混雑しているエスカレーター前でも、 出来ている列にきちんと並んでいた私だったが、 前に並ぶ四十代後半くらいの女性がが横から入り込んで きた大学生らしきヤツを入れてしまったのだ。 ゆるゆる牛歩を続ける前の人の後頭部を睨み付ける。 (何故! 何故そんなヤツを入れてしまうのだ!  そもそも右レーンは動いてるんだから、そちらに弾き飛ばせ! つーか、横入りしたヤツ、そもそも横入りするくらい 急いでるんなら右レーンを登っていけ!)
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