第1章

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数日後、男から連絡が入った。 「甲斐様 仕事が完了しました」 それだけを伝え電話は切れた。 僕は嬉しい気持ちを抑えながら、いつも通り通勤した。 電車が来たので乗り込む。 キキー 「キャー」 「誰か飛び込んだぞ」 駅はたちまち混乱し、電車の下からはおびただしい赤が覆い尽くしていた。 「いつもすまないね」 「社長、これはビジネスです。私はお金さえいただければ」 「これからもワシに楯突くやつはドンドン血祭りに上げて、訴訟を取り下げさせるんじゃ」 今日も正義という名の雑草は踏み潰され、大輪の悪が咲き乱れるのであった。
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