第1章 魔法の使えない少年

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すると老人はリンクからパチンコを取り上げて、ため息をついて声を出す。 「あぁただのガラクタじゃよ。誰がどう見てもただのガラクタじゃ。」 「なんだよそれ。わざわざ来て損したぜ。行こうぜアルマ!」 そう言いリンクはまたしてもアルマの腕を引っ張り、その場から立ち去ろうとする。 しかしアルマはそこを動こうとしなかった。 「リンク、ごめん先に戻ってて!僕もう少し見ていくよ」 「はぁ?う~まぁいいや。んじゃアルマの家にいるから帰ってきたら遊ぼうぜ」 そういいリンクは、アルマを残して村の方へと走り出した。 リンクが何処かへ消えていったのを見送った後に、老人を見てみる。 すると老人は少し笑いながらアルマに声をかけた。 「なんじゃ?ただのガラクタに興味があるのか?」 「僕が興味があるのはガラクタじゃなくておじぃちゃんだよ。」 「わしに?」 「とぼけないでよ。まさかこんなガラクタを売りにこんな小さな村まで来たわけじゃないでしょ?」 アルマがそう言い老人を見ると、老人は大笑いをしてアルマを見る。 その光景をアルマは不思議そうに見つめた。 そのうち広げたガラクタを直すと、老人はアルマに声をかける。
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