虚色けせらせら

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　この世の中は、色々と間違っている。

　パステルカラーの壁紙の前に座らされていた。横の壁にもたれて、足を伸ばす。カメラマンから見ればLの字のよう。クラッシュ入りのデニムのショートパンツを履いていた。黒のニーハイで膝小僧は隠れている。

「はい。片方の足を曲げてみようか？」

　カメラマンの指示に合わせて、片方の膝を立てる。

「はい。いいね。こっち向いてくれる？　ちょっと挑戦的な感じで行こうか。はい、立てる足を替えて。視線は正面を向いて。髪を少し弄って、いいね、ちょっと寂しい感じの顔できるかな？」

　髪の毛の長さはいわゆるセミディと言われるもの。つまりはセミロングとミディアムの中間くらい。ちょうど肩に掛かって毛先は落ち着かない。だから、学校で嫌味にならない癖っ毛の延長みたいな感じに仕上げてある。