0.1%の可能性に賭ける

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そしてきりかの退院の日がやってきた。 霧島は、覚悟を決めた。 先生に「先生、今日妻に真実を打ち明けます。先生の方からも話してください」と言う。 先生は「分かりました」と返事をする。 きりかは退院の為に見のまわりをかたづけていた。 そして、霧島と一緒に先生に呼ばれて面談室で話をすることになった。 きりかは、先生の口から話されることが信じられなかった。 「先生、どうしてそう言うことを言うんですか。今言った事は真実なのでしょうか。私にはどうしても信じられません。どうか我が子に合わせてください」ときりかが言う。 先生は頷き、「では参りましょう」と言うと霧島ときりかをNICUに連れていく。 そこで帽子とガウンを身に付けると霧島ときりかは中に入った。 中に霧島と書かれたベッドネームの中にいる赤ちゃんが眠っている。 その子の顔を見た時にきりかは、涙が頬を伝って来ていた。 確かに先生の言う通り奇形があった。 女の子なのに可哀想だと思た。 きりかはこの子の未来が消えていくのを感じていた。 どうして、私達の子どもがこの様な宿命をせおわなければならないの。 きりかの心の中は悲しみで一杯になった。
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