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歩き慣れない道を1人で歩く。
周りの子たちは集団でいるから、あたしだけが隔離されているような気分だ。
「はぁ」
本日2度目の溜め息。
ほんと、憂鬱だなぁ。
「お嬢さん、どうかしたの??」
…お嬢さんっ!?
明らかに不審な呼び方をされて驚く。
そしてバッと振り返り、その声の主を見る。
「やぁ、可愛いお嬢さん」
挨拶してきたのは、スラッとした美形と言われる部類の男の子だった。
「誰ですか」
「君の王子様だよ」
…ぶん殴ってやろうか。
微かに震える拳をなんとか抑えて、もう一度聞き返す。
「誰なんですか」
「君のおう、「通報しますよ」」
「ごめんごめーん」
何こいつ。
謝り方までチャラい。
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