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結局、本宮さんとはすぐに別れ、
私は1人帰路に着いていた。
でも、ちょうど会社の前を通りかかったところで私の足が止まる。
会社の前に立つ人影が目に止まったからだ。
―――こんな時間に、誰?
不思議に思い、目を凝らし近づいてみると
「あ……」
見覚えのある人物に思わず声が漏れる。
会社の前に立っていたのはサユさんで、
そこに居る理由は明確だった。
それなのに私ときたら
帰ればいいのに何故か帰ることもできず物陰に隠れ、
その動向を見守ってしまっている。
しばらくして中から佐藤さんが中から飛び出してきて、
サユさんの元へと駆け寄ると
サユさんは嬉しそうに微笑み、
そして当たり前のように佐藤さんに身を寄せた。
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