第16話 サンタへの贈り物

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姫良が云ったように確かに気を遣うこともなく、自分を飾ることも不要な場所。 おれは引っ越したとき、懐いた飼い犬を置き忘れてきたらしい。 「結礼、こっち来て」 結礼の瞳が大きく見開く。 それはたぶん、おれが結礼の名をはじめて口にしたからだろう。 それくらいおれは意地っ張りで二重人格。 ソファに座ったおれの正面に結礼がやってきて立ち尽くした。 ジップアップのワンピースに手を伸ばすとファスナーをおろしていく。 「もらったプレゼントは開けないと失礼だよな」 そう云いつつ、無抵抗の……というより混乱して状況がよくわかっていない結礼を引き寄せた。 「ついでにスペシャル生もののお味見も……」 Dear My Santa Claus 『ごちそうさま。飽きが来ない美味しさでした。癖になりそうです』 By Your Santa Claus -The end.- Will be continued in the next time.
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