4.残酷な飼い主

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ぅんっ。 朱実はえずき、連動した舌の動きが紫己を煽る。 紫己は容赦なく腰を上下させた。 「イクぞ」 朱実を陶酔させるような濃厚な香りが鼻を突く。 紫己はまるで苦痛であるかのように呻いていた。 「離せ」 荒い呼吸のもと、力尽きたような声が命じた。 紫己を見上げると、首もとをソファに預け、目を閉じて顔を仰向けている。 朱実が、果てた紫己を見るのははじめてだ。 紫己が爆ぜるのはいつも朱実が力尽きたあとで、見たことがなかった。 躰から熱を発散しているせいだろうか、濃艶な雰囲気に朱実は触れたくさせられる。 気づいたときは上下する胸に手を置いていた。
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