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「今日も仕事行くの?」
見たらわかるだろう、と云うかわりに紫己は朱実を一瞥した。
最初は、朱実とふたりでいたくないから仕事に出かけるのだと思っていた。
出ていかせないという強制とは矛盾していても、それは朱実の自由を許さないというだけの意味であり、一緒にいたがっているわけではない。
なお且つ、ちょうどその頃から休むことがなくなったからだ。
ただ、家に帰っても以前よりやはり仕事をしていることが多く、新しいことをやっていると云っていたから純粋に仕事で忙しいのだろう。
紫己がくつろぐのは眠るときだけだ。
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