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だんだんと摩擦が滑るようにかわり、それは自分の体内から溢れる蜜のせいに違いなく、あまりの快楽に躰から力が奪われていく。
手で上体を支えていられず、朱実は崩れるように肘をついた。
呆気なく快楽に負け、それどころか貪っているのは、これが最後だ、とそう思っているせいかもしれない。
恥ずかしさを気にするよりも、ただ感じたかった。
「あっもうっ」
堪えていた嬌声が飛びだす。
紫己の指が弱点をつつく。
耐えられなかった。
「あ、だめっ……」
びくんと大きく腰を跳ねあげたあと、小刻みにお尻がふるえだした。
体内の収縮に伴って、蜜が散った。
「し……」
紫己、と呼びかけようとしたのに、次の刺激が朱実を襲った。
紫己は口で躰の中心を覆った。
「あ、ま、だ――っ」
収束していない快楽が朱実の意思を無視してさらに果てを目指していく。
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