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「朱実を責める権利を持っているのはおれだけだ。そのおれが傍にいるかぎり、だれも朱実を責められない」
「紫己、愛してる」
「おれのものだ」
呻くように云い、紫己は少し躰を放して朱実のバスローブを剥ぐ。
そして自分もそうした。
朱実ごと紫己はソファに寝転がり、裸体をぴたりと重ね合う。
「紫己」
「云ったことは守る。ただ、このままゆっくり眠らせてくれ」
責めたつもりはなく、けれど、朱実から責められたと紫己が感じているわけでもなく、ただ自分が云ったことを嘘にしたくなかったのかもしれないと思った。
朱実は紫己の躰に手をまわす。
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