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「もう行ってしまうの?」
「うん、じゃあね。」
違う!そうじゃない!
これで5769回目の失敗だ。
「もう行ってしまうの?」
「好きです!」
いや、突然すぎる!
生まれた頃から、繰り返し続けている、夢…いや、これは記憶。
神様かなんかから前借りした、大切な大切な記憶。
目の前の人は、明らかに確実に、僕の運命の人。
しかし、15歳かそこらの恋なんて、一生続くわけもなく…
そう、だからこそ、答えは…
「もう行ってしまうの?」
「…ああ、そろそろ帰るよ。」
本番で頭が真っ白になりかけた、そのとき、彼女が呟いた。
「あなたの答えはそれでいいの?私に言いそびれた台詞はないかな?」
「…10年後、お互い成長したときに、お互い本当の恋というものを知ったときに、また会おう。」
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