化生転生

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俺の後ろじゃ、相棒が震えている。 コイツ、あれだけ沢山の虫の死骸を側に置いといて、幽霊とか苦手何だよな。 「入るぞ」 嫌がる相棒を無視し、取り敢えず体を休め様と潜り込んだ。 鍵何てもう用を為していないし、殆どのガラスは砕けちまってる。 それどころか、床面も至るところの隙間から草が生え伸びていて外と大差ない。 「腹が減ったなあ」 不満を漏らしながら横になれば、相棒は恐いせいか、ぴったりと側に付いてくる。 そっちの趣味は無いと定番のジョークでも飛ばそうかと思った時、風でも吹いたか、入って来た扉がけたたましい音を立てて閉じた。 「うおおっ」 ビクついた相棒が奇声を上げ、一目散に逃げ出す。 警察より幽霊が怖いって何なの? だが下手に逃げた先で、あいつが警察に捕まったんじゃこっちの身も危ねえ。 ガラスの無い窓枠だけのガラス戸を蹴破って、外に飛び出た相棒を今度は俺が追う。 さっきまでは俺の後に付いて来たのに、何だよ、そこまで幽霊怖いか?
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