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「お願い、子供には手を出さないでっ」
「頼むっ。金はやるから命だけは」
んな文句は聞き飽きているんだよ。
馬っ鹿馬鹿しい。
「だったら、金の在りかを言いなよ。そうしたら考えてやる」
引っ掴んだ髪を引っ張り、男の顔を浴槽に張った湯へとジャブン。
ま、最高温度で張った湯だから、男の顔は既に水ぶくれが出来始めているし、元々の赤ら顔が更に赤くなって茹で蛸状態。
そいつを引き上げ、もう一度ジャブン。
咽て泣いて喚いて。湯だか鼻水だか涙だか、男の顔は酷い有り様だ。
「た、頼む……っ」
息も絶え絶えに喋る男の掴んでいた髪を離す。
途端にもう一度、ジャブンだ。
へっ、面白いの。
俺の後ろには開け放した浴室扉の前で、相棒がこいつの美人な奥さんに包丁を突き付ける。
むっつり黙りこくって、綺麗な肌を舐め回す様に見ているね。
子供?
お寝んね中だよ。
ぶん殴って意識飛ばしたから。
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