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だから、人を殺める為の兵をあんた等は欲した。
呪いを成就する者として、平気で人を殺めれる奴を。
俺みたいに、良心の責めを全く感じない存在を。
人の皮を被った化け物が欲しいんだろう?
成ってやるさ。
元から俺は、人でなしさ。
いいや、もう成っているのか。
黄泉の食い物を食べた俺は、もう人であって人じゃない。
何時手に入れたか分からない指輪は、あんた等が選び出した人でなしに贈る物さ。
楽しいじゃないか。
神様を相手に、これからは人を殺して行ってやろうじゃないか。
犬っころと同じ、紅い輝きを放つ左手の指輪を見る。
石を抱く、イザナミ様のデザイン。
何でか、コイツだけはずっと捨ても売りもせず、肌身離さず持っていたんだよな。
金が欲しければ何でもすぐに質に入れて手放すし、質草も無ければ盗って来るのが当たり前の俺がね。
呪いの品なら、記憶に無いのも仕方ないか。
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