1、少年から青年へ

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昔ある所に、一人の少年がいました。 昔と言っても、それは、遠い昔の事ではなくて、 あなたの、お父さんや、お母さんが、まだ子供ぐらいだったころの事です。 その少年の、お父さんとお母さんは、 ”世界中の、すべての人たちが、あわせに成れますように” と願いをこめられた、お仕事をしていたのですが、 ざんねんながら、まだ多くの人たちは、そのお仕事を ”良し”とはしていませんでした。 それでも、その少年は、自分のお父さんとお母さんのお仕事を、 とてもほこりに思っていました。 「お仕事の事は、だれにも言っては、いけないよ」 と強く言われていたので、 ほかの子供たちとは、あまり話さず、遊ばない様にしていました。 そんなある日、 少年のお父さんが、 「もう、お仕事はやめる事にしました。 ちがう街で、ゆっくりとくらしましょう」 と言いました。 そして、その少年の家族は、 遠い南の島の、とある町にひっこしする事に、成りました。
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