1、少年から青年へ

3/3
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
その南の島の、新しい町の、新しい学校で、 少年は、少しずつ、友だちをつくっていきました。 そしてその、新しい生活の中、 一年とゆう月日が、またたくもなく、過ぎて行きました。 そんな、ある日の午後、 少年は、学校の図書館で、 とても色白で、長い黒かみの、美しい少女から声をかけられます。 「何時も、むずかしそうな本、読んでるよね、、、面白い?」 「面白いです」 これが、少年と少女の始めての会話です。 この日から、 その少年と少女は、毎日、いっしょにいるよに成りました。 学校の行き帰りや、 休みの日も、公園や、うら山を散歩したりしました。 少年は、体の弱い少女の事を思い、いつも、ゆっくりと、ゆっくりと、歩きました。 そして色々な、お話をしました。 二人は恋におちました。 これが、この少年と少女の初恋です。 でも、その楽しい、しあわせな日々は、 いつまでもは、つづきませんでした。 ある、あたたかい秋の日、 少女は、 「まだ私の事、、、好き?」 と聞きました。 少年は、 「とても、とても愛してるよ」 と答えました。 「、、、私も」 これが、少女の最後の言葉です。 少年の心は、 粉々に、くだけてしまいました。 その少年は、もう誰とも、口をきこうとはしません。 ただただ、毎日、少女の事を思い、泣きつづける、日々を送りました。 月日は、流れ、 その少年は、とても無口で、おこりっポイ青年に成りました。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!