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でも、その夢の様な、しあわせな日々は、長くは、つづきません。
親方は、ざん念そうに、
「君の両親のようなしごとをしていた人の息子に、私の娘はあげられない」
と言いました。
娘は、泣く泣く、親方に話しをしましたが、
親方は、娘の、その気持ちには、答えませんでした。
青年が、その町を出る日、
娘は、
「私も貴方について、いきます」
と言いましたが、
青年は、
「そんな事をすれば、誰かが、きずつきます。 それに、僕には、貴女をしあわせには、できないかもしれません」
と答えました。
娘は、
「それでは、私の時が来るまで、私は一人で貴方をお待ちしております」
と言うのですが、
青年は、娘に、せなかを見せて、
「どうか、おしあわせになって下さい」
と言い、歩き出してしまいました。
娘は、
「いいえ、私は、いつまでも、いつまでも、貴方をこの橋の上で、お待ちしております」
と言いましたが、
青年は、その言葉には、返事をしませんでした。
その青年の心は、
また、粉々に、くだけてしまいました。
もう、泣く涙もありません。
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