第1章

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キーンコーンカーンコーン コーンキーンカーンコーン・・・ チャイムがなり終わった頃。休み時間で楽しくあそんでいた皆は、席についた。ザワザワと話し語がたえない教室に、一人の先生が入ってきた。すると、ある一人の生徒が、いやみそうに言った。 「おいおい、なんで桟道(さんどう)先生なんだよ・・・・。」 桟道先生は、学校で一番怖い先生で、頑固すぎる。でも、美人にはすっごく優しい。50歳くらいの先生。 なかなか、生徒に優しく接したことはない。すると、先生は手に持っていた荷物を地面におろすと、 前に振り返った。 「日直。でてこい。朝の会だ。」 あいかわらず。生徒達、みんなこの先生がくると、しーんっと静まり返る。魔法みたいに。 ん・・・ねむい・・・・なんかぁ・・・くらっと・・・・・・。 バタン・・・・・・ ザワザワザワザワ・・・・・・ (ん?・・・・・ぁれ・・・・・。) 今までの出来事は、すべて夢だったらしい。 (よかった。桟道先生の授業をうけるなんて、絶対ヤダ。) そう思いながら、ベットから起き上がると、外がよるか朝か確かめてみた。 「夜・・・・か。もう7時くらい・・・だよね。」 すると。救急車の音が、急に聞こえてきた。こっちに・・・近づいてくる?  なにか事故でも?  気になったので、私服に着替えて玄関の扉を開けた。ますます救急車の音は近づく一方。 (・・・・え?  え・・・・・) 奈菜は唖然とした。すぐ目の前に、血だらけの女の人が! 周りには近所の人たち。 上を見上げると、その女の人のちょうど後に、高いビルがあった。 (最近ここに建てられたビル・・・・) 奈菜は怖くなった。どうして・・・・。気がつくと、救急車が目の前にとまっていた。運転席から、人が出てきた。 「なにがあったんで・・・・これは! すぐに緊急病院に搬送します! 一体何が?」 そう聞かれると、近所の人が口を開いた。 「ここに最近たてられたビルから人が落ちてきたんだよ。大きなおとがしたから、ここにきたら・・・・。」 そしたら、救急車は思わぬ速さで走り去っていった。
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