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エピローグ
運命の赤い糸――。
所詮、そのか細い力が結ぶのは「恋」まで。
「生活」という水に共に足を突っ込む「結婚」は、「現実」。
熱い日差しの下で、心地よくもなれば、
チラつく雪の中で、凍るように冷たくもなる。
もちろん水面だって、輝く時もあれば、波紋だって浮かべる。
だから、偶然の出会いが必然の絆になるのなら、必然の別れにだって
なり得る。
それなのに、結んだ糸が解け、離れても、また、なぜか別の糸に出会う。
これが、もしかしたら「運命の赤い糸」が「ただの糸」ではない
証なのかもしれない。
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