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でも、そうだろうか?
だって僕たちは飛ぶ力を失っている。
この背に翼はあるけれど、その翼を動かす方法を知らないんだから。
いにしえの争いの頃にはちゃんと動いて、勝利に大いに貢献したらしい翼はいつのまにか、背中に生えた単なるオブジェと化した。
そういう変化が、僕たちには確かにあった。
なのに更なる変化がもう起こらないとどうして言える?
父さんに本当はそう返したかったけれど、言えなかった。
いにしえの争いの頃はきっと、体だけでなく心も強かっただろう僕たちは、いまは心が弱い。
自分たちの何かが変わってしまうことに、あるいは失われてしまうことに怯えるようになって、怯えを助長する者を許さなくなったから。
だから、僕は言わなかった。
そういう者と判断されて牢に入れられないために、言いたかった疑問は心の中に押し込めた。
だけどそう、押し込めただけでなくなったわけじゃないんだ。
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