第3章  何の勘違い?(続き)

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ええっ、そうなの?! 思わず、私までが優子と声を揃えてしまった。 それに朱里は、「いやぁねぇ」と淡く苦笑を浮かべる。 「まったく、香奈まで。気が付かなかったの?」 しかし私は、きっぱりとかぶりを振った。 「全然。っていうか、高校時代って、いつ頃の話? その根拠は?」 そんな私に、今度は小さく溜息をつかれる。 「ほら、高2の時に文化祭委員を一緒にやったでしょ? あの時から、たぶん卒業までずっとだと思うよ?」 その朱里の言葉に、私は、記憶をかなり遡ってみた。 しかし、 「待って。どう考えても、やっぱりないと思う」 そう言いきれる自信が、私にはある。
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