第3章  何の勘違い?(続き)

4/14
78人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
しかし、今度、自信たっぷりに言った私に、 彼女は、ちょっと不服そうな顔になる。 「ええぇ、どこがぁ?」 だから、先日のエピソードを口にしてから、きっぱりと言った。 「彼ってさ、昔から興味のある物事には嬉々としてるけど、 それ以外は、なんとなく無害な傍観者っていうか。 でも私は、そういうはっきりとした境界線が分かるところが、 心地良かったわけ。 なんていうか、変に下心みたいなものを勘ぐらなくて済む 安全パイ的な感じでね」 ところが、私のそんな言葉に彼女たちは引っ掛かった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!