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しかし、今度、自信たっぷりに言った私に、
彼女は、ちょっと不服そうな顔になる。
「ええぇ、どこがぁ?」
だから、先日のエピソードを口にしてから、きっぱりと言った。
「彼ってさ、昔から興味のある物事には嬉々としてるけど、
それ以外は、なんとなく無害な傍観者っていうか。
でも私は、そういうはっきりとした境界線が分かるところが、
心地良かったわけ。
なんていうか、変に下心みたいなものを勘ぐらなくて済む
安全パイ的な感じでね」
ところが、私のそんな言葉に彼女たちは引っ掛かった。
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