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高校二年の春。
一年間過ごしてきたクラスメイトと離れ、新たな出会いが待ち受けている、そんな時期だ。期待と不安で胸がいっぱいになるが、それでも私は楽しみだった。
校門をくぐると入口に張り出されたクラス替えの発表に皆集まっていた。
「あ、瑞希!遅いよ、早く早く!」
馴染みのある声の方に視線を向けるとそこには1年の時に仲が良かった香川 咲と皆川 杏樹が手招きをしていた。
「みっちゃんおはよう。もうクラス出てるよ。」
2人におはよう、と声をかけて自分の名前を探すと2組に名前があるのを見つけた。
下に目線を落としていくとそこには咲と杏樹の名前もあった。
「二人ともまた同じクラスだ!めちゃくちゃ嬉しい!」
「ねっ!私もさっちゃんとみっちゃんと1年また過ごせるのは嬉しいな!」
「また瑞希の世話をしなくちゃいけないのは面倒だけど、今年もよろしくね。」
「ちょ、咲それどう言うことなの。」
そのまんま、と笑いながら言う咲とまあまあと宥める杏樹を見ながら私はまたこの2人と過ごせることが本当に嬉しかった。
「二人とも!今年も楽しくなるね!」
と笑いながら言うと二人は見合わせて笑い返してくれた。
これからの1年本当に私は楽しみだった。
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